「恋愛・結婚」に向き合った偉人たち

好きな人や結婚のことで悩んでいる。 同じ悩みと向き合った日本の偉人13人の人生物語を読めます。
もっと具体的な悩み
- 片思い (1人)
- 失恋した (2人)
- まわりに反対される恋 (4人)
- 望まない結婚 (2人)
- 夫婦がうまくいかない (7人)
- 恋人・結婚相手がいない (2人)
- 国や文化のちがう相手 (3人)
この悩みを抱えた偉人
- 樋口一葉 — 道ばたでいい、と言った人
「私の一生は、破れに破れて、道ばたに倒れ伏す物乞い」。二十一歳の彼女は、偽名で訪ねた男にそう言った。借金を頼んでは断られ、日記に毒づき、天才と呼ばれても信じなかった、樋口一葉の24年。
- 平賀源内 — 家来にならない人
宴の末座で、誰も開けられなかった知恵の輪の袋を、しばらく考えて開けてしまった男がいた。二百石の領地を差し出され、「山師」とそしられ、最後は理由の分からないまま人を斬った。友は墓に刻んだ。どうして、死に方まで並はずれていたのか。
- 広岡浅子 — 甘えたことのない人
十二歳のころ、本を読むことを禁じられた。嫁いだ家を支えて炭鉱へ乗りこみ、女子の大学をつくる側に回った。六十二歳のクリスマス、その人は、洗礼を受ける子どもたちの中に入れてくださいと頼んだ。
- 石川啄木 — 正直な嘘つき
「あの頃はよく嘘を言ひき」と、彼は自分で歌に書いた。結婚式をすっぽかし、友に借りては暮らし、家族を待たせた男は、やがて飾らない言葉だけを書くようになる。暮らしのほうは、最後まで変わらなかった。
- 小泉セツ — 名乗らなかった語り手
「本を見る、いけません。ただあなたの話、あなたの言葉、あなたの考でなければ、いけません」。本を見ながら昔話をする妻に、夫はそう言った。『怪談』の話の多くを語って聞かせたのは、彼女だった。表紙に、その名はない。
- 森鴎外 — 本気にされたかった人
仮面舞踏会で「私は外国人です。踊れません」と断った24歳の軍医。2年半後、ドイツから一人の女性が彼を追って日本へ来た。人にどう見られるかに本気で怒り、最後はすべての肩書きを断った人の物語。
- 中原中也 — 憎みきれない人
恋人が親友のもとへ去る日、彼は彼女の割れ物を、その男の家まで届けた。「私の敵の男」と書いたその人に、十二年後、最後の詩集を託す。三十歳で逝った詩人の、口惜しくて憎みきれない一生。
- 二宮尊徳 — 取り戻して、手放した人
「お前には家もない。田畑もない」。伯父にそう叱られ、着物で灯を覆って本を読んだと伝えられる少年。十七年かけて買い戻した田畑を、やがて自分の手で売り払った。薪を背負う像で知られる人の、像にはない一生。
- 野口英世 — 返しきれない人
左手のことを書いた作文に、級友が10銭ずつ出し合った。その日から彼は、借りては使い果たし、また頭を下げ続けた。かつて千円札に描かれた人の、格好悪くて憎めない一生。
- 荻野吟子 — 扉を開けて、出ていった人
「願書は再び呈して再び却下されたり」。女だから、と医者の試験を四度はねつけられた人がいた。やっと開いた扉を、彼女はやがて、自分から出ていく。日本で初めて試験を通った女医の、ひたむきで割り切れない一生。
- 高村智恵子 — 見せられない人
東京には空が無い、と彼女は嘆いた。若いころは描いた絵を、のちに夫となる人のところへさえ持ってこず、一度落選してからは展覧会にも出さなかった。その人が最後の日、自分で一まとめにした紙絵を夫の手に渡した。
- 津田梅子 — 自分の国の言葉
手も足も縛られている。耳も聞こえず、口もきけない。17歳の娘がそう書き送ったのは、生まれた国の、自分の家からだった。新しい五千円札の人の、居場所を探し続けた一生。
- 柳原白蓮 — 始終、嘘をついていた人
炭鉱王の妻で「筑紫の女王」と呼ばれた歌人は、のちに言った。始終嘘をついていなければ、日が送れなかった。三十五歳の秋、友の前で涙をこぼして、彼女は言う。「私、断崖から落っこちるようなことをしてやろうかと思うの」