「家族を養わなければならない」に向き合った偉人たち

若いうちから家族の暮らしを支えている。 同じ悩みと向き合った日本の偉人3人の人生物語を読めます。
この悩みを抱えた偉人
- 樋口一葉 — 道ばたでいい、と言った人
「私の一生は、破れに破れて、道ばたに倒れ伏す物乞い」。二十一歳の彼女は、偽名で訪ねた男にそう言った。借金を頼んでは断られ、日記に毒づき、天才と呼ばれても信じなかった、樋口一葉の24年。
- 石川啄木 — 正直な嘘つき
「あの頃はよく嘘を言ひき」と、彼は自分で歌に書いた。結婚式をすっぽかし、友に借りては暮らし、家族を待たせた男は、やがて飾らない言葉だけを書くようになる。暮らしのほうは、最後まで変わらなかった。
- 小泉セツ — 名乗らなかった語り手
「本を見る、いけません。ただあなたの話、あなたの言葉、あなたの考でなければ、いけません」。本を見ながら昔話をする妻に、夫はそう言った。『怪談』の話の多くを語って聞かせたのは、彼女だった。表紙に、その名はない。